学習障害という言葉は、脳の機能がうまくいかないことによる学習の障害に使います。
しかし、勉強ができない、という場合に、自分は学習障害じゃないか?
と思われる方もおられるかと思います。
- 覚えられない
- 忘れやすい
- 勉強ができない
といった場合に、たしかに学習障害の可能性はないとは言えません。
しかし、学習障害と決めつけるのは間違っています。
今回は、睡眠状態が、勉強のできる・できないに大きく関わっていることを知ってほしいと思います。
勉強ができない原因の1つには、「悪い睡眠習慣」がある
ということを理解してもらいたいと思います。
- なぜ、悪い睡眠だと、勉強ができなくなるのか?という理由
- どんな睡眠がいい睡眠なの?
- おすすめの寝る時間や起きる時間はあるの?
といった点についてまとめたいと思います。
学習障害と睡眠の関係とは?寝不足だと学習障害になるってほんと?
寝ている間に、記憶は強化されます
まず最初に、勉強と睡眠の関係について、重要なポイントをご紹介します。
それは、睡眠中に、その日学んだことが、整理・強化される、ということです。
つまり、しっかり寝ることで、その日学んだ英単語や数学の解き方などが頭に入ってくる
というわけです。
逆に、睡眠が悪いと、せっかく学んだことが、頭の中に入っていかないことになります。
では、何時間寝るのが良いのでしょうか?
勉強を身につけたいなら、睡眠は「9時間以上」を寝るのがオススメ
結論としては、9時間以上寝る、というのがおすすめです。
その理由なのですが、睡眠についての知識が少し必要なので、説明しますね。
睡眠には、2種類の睡眠状態があります。
それはレム睡眠とノンレム睡眠と呼ばれています。
私たちが寝ると、まずノンレム睡眠の状態になります。
これが90分くらい続いた後、レム睡眠に変わります。
このレム睡眠には、記憶を整理して必要な記憶を強化する働きがあります。
つまり、覚えておきたいものは、レム睡眠のときに、頭に刻み込まれるわけです。
このレム睡眠も90分ほど続きます。
すると今度はまたノンレム睡眠に変わります。
このように、睡眠中は、90分ごとに、ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返えされています。
そして、レム睡眠のときに、勉強にとって重要な記憶の強化が行われています。
ではこれをもう一度わかりやすくまとめてみますね
9時間睡眠にすると、レム睡眠の回数を3回にできる
9時間睡眠の時の、レム睡眠とノンレム睡眠の状態をまとめると、
以下のようになります。
(寝る)
↓
(ノンレム睡眠:90分)
↓
(レム睡眠:90分 記憶の強化 1回目)
↓
(ノンレム睡眠:90分)
↓
(レム睡眠:90分 記憶の強化 2回目)
↓
(ノンレム睡眠:90分)
↓
(レム睡眠:90分 記憶の強化 3回目)
↓
(起きる)
ここからわかるように、9時間寝れば、レム睡眠による記憶の強化が3回行われます。
つまり、寝ている間に、学んだことが3回復習されているようなものです。
これに対して、例えば、7時間睡眠だと、レム睡眠は2回になり、記憶の強化が1回少なくなりますよね。
つまり、9時間寝た人は、7時間寝た人より
前の日の勉強の内容をよりしっかり記憶しておくことができる
ということが言えます。
たかが1回の違いだし、そんなに変わらないでしょう?
と思われるかもしれません。
睡眠というのは習慣なので、毎日1回ずつ差が出ると、1年で365回分の差になります。
長い目でみると、とてつもなく大きな差になることが想像できるかと思います。
つまり、勉強ができない原因の1つに、睡眠時間が少なかったり、浅かったりすると、
寝ている間の記憶の強化が弱くなる。
そしてそれが日々の習慣になったため、勉強ができない状態になった
という場合があり得るというわけです。
というわけで、ここまでで、
9時間以上寝るのが大事
というのはわかっていただけたかと思います。
もし睡眠状態が良くないかも?と思われたら、
以下の内容を参考にして、改善してみてはいかがでしょうか。
『学習障害と睡眠の関係とは?(第2話):学習障害を克服するための睡眠とは』