ADHD(エーディ・エッチディー)という言葉をよく聞くようになったのではないでしょうか。
自分はADHDなんじゃないだろうか?
自分の家族(夫や旦那、妻、兄弟)がADHDかも?
仕事の上司や部下、同僚がADHDのような気がするんだけど?
といった疑問を持つ方も増えているのではないでしょうか。
そこで本記事では、ADHDについて
子どものADHDについてサクッと説明し、
そのあと、大人のADHDと、その特徴や向いている仕事などをまとめました。
大人のADHDとは?その特徴や、向いている仕事とは?についてまとめました
ADHDとは
ADHDは、いくつかの特徴を持った人(以下で示します)を指す言い方になります。
ADHD自体は、悪いものではないのですが、
ADHDの症状が原因で、日常生活になんらかの支障が出てしまう方がおられます。
その支障が良くない結果を引き起こすことがあるので、
対策や支援を学ぶことが有効となります。
子どものADHDの、3つの特徴とは
子どものADHDでは、主に以下のような3つの特徴があります。
- 「不注意」:単純な作業でのミスが多かったり、整理整頓が苦手
- 「多動性」:授業をじっと座って受けることができない
- 「衝動性」:友達にちょっかい出す・おしゃべりが多い
ADHDでは、これら「不注意」「多動性」「衝動性」の3つが大きな特性となっています。
イメージとしては、
そそっかしくて、忘れ物が多い、うっかり者
といった感じになります。
このように、ADHD自体は悪いことはないのですが、
ADHDの症状が強く出ると、
学校の勉強に集中できなかったり、
不適切な時に友達に話しかけてしまったりするなど、
勉強に支障が出てしまったりします。
そこで、子どものADHDでは、ペアレントトレーニングなどを含めた
ご家庭を含めた支援や、学校との連携などが重要となってきます。
では、子どもの頃にADHDがあった方は、成長するとどうなるのでしょうか。
大人のADHDとは?また、その特徴とは
子どもの頃にADHDの傾向があった方も、成長するとADHDが治る場合もあります。
成長とともにADHDの症状が治まってくることがあるからです。
一方で、ADHDの特性の一部が残る場合もあります。
ADHDの傾向が残った方は、大人のADHDということになります。
子どもの頃にADHDの特性があった場合は
3つの特性「不注意」「多動性」「衝動性」のうち、
成長とともに、「多動性」「衝動性」がおさまってくることが多い
と言われています。
なので、大人のADHDでは「不注意」の特徴が目立つ場合が多くなります。
大人のADHDでは不注意の傾向が多い場合があります。
具体的には、注意力が低い状態になりますので、その結果、
- 整理整頓が苦手だったり
- 作業を成し遂げるのが苦手
- 時間通りに行動するのが苦手
といったことが出てきます。
これらの
- 整理整頓
- 仕事を完了する
- スケジュールを守る
といったことは、
社会人として仕事で求められるスキルです。
しかし、大人のADHDの方は、ADHDの「不注意」という特徴が原因で、
これらのことがうまくいかない場合があり、
仕事や日常生活などで失敗してしまうことがあります。
また、本人は自覚はあるのですが、
気をつけてもなかなか改善できないことも多いため、
自尊心が損なわれてしまう場合があります。
その結果、2次障害と言われる、他の病気や障害を引き起こしてしまう
ことがあり、そうならないために、早めの対策や支援が重要となります。
ADHDの症状が原因の一部で、仕事自体がつらくなったり、
人間関係が嫌になってしまう場合もあり、
仕事を辞めて退職してしまったり、クビなったり、
転職を余儀なくされてしまう場合があります。
そういった場合には、
ADHDの特性にマッチした仕事を選ぶ・転職する
働きやすい職業・職場環境にする
といった対策が考えられます。
そこでADHDの方に向いている仕事には、どんなものがあるの?
ってとこについてご紹介したいと思います。
ADHDの方に向いてる仕事、適職とは?
仕事選びは、どんな方にも重要な選択ですよね。
ADHDと診断されなくても、ADHDの傾向が少しあるかも?と思われる場合には、
ADHDの方向けの適職の選び方を1度考えてみると参考になるかと思います。
一般的にADHDの方に向いている職業としては、「専門職」が挙げられます。
以下のように、
- (好きな)物事に没頭できる
- 手順はおおよそ決まっているもの
- 芸術的なセンスを活用する
といったものがおすすめです。
物事を追求する、大量の情報を処理する
1つの物事を追求する職業などが向いています。
例えば、
- 研究者
- 学者
などが近いかと思います。
また、勉強が得意な場合も多く、
- 教師
- 塾の講師
なども向いていると考えられます。
大量の文書情報と触れる機会の多い、
- 図書館司書
- 本の校正
- 新聞記者
- 雑誌記者
- ジャーナリスト
- 作家
といった仕事も向いています。
細かい作業を正確に、手順に従ってこなしていく
手順がわかっている、細かな作業が必要な職業も向いている場合があります。
(この点は、上で紹介した職業の特性でもあるかと思います)
具体的には、以下のような職業が向いている可能性があります。
- 調理師
- 歯科技工士
- 電気技師
- 調律師
- プログラマやエンジニア
現在お仕事をされていて、転職として考える場合には、
調理師や電気技師などは資格が必要ですので、
資格取得を考えるとスケジュールなど難しい面もあるかもしれません。
プログラマやエンジニアは、空いた時間に勉強してスキルを身につけることも可能です。
なので、他の職種よりもハードルが低いのではないでしょうか。
芸術的な要素(クリエイティブな一面)を持っている仕事
上記の職業傾向(勉強が必要・細かい作業がある)に加えて、
芸術的な要素も必要となる仕事も向いている場合があります。
具体的には
- イラストレータ
- 漫画家
- 画家
- CGアニメーター
- デザイナー
- カメラマン
なども適職と考えられます。
ADHDの方に向いていない可能性がある仕事とは?
逆に、一般的にはADHDの方が選ばない方が良いと考えらえている職業というのもあります。
- 対人関係スキルが価値の源泉のもの
- 臨機応変の対応が重要なもの
- 多くの仕事を同時進行させる必要があるもの
といったものは向いていないと考えられます。
具体的には、
- 飲食業
- 接客業
- 人事
- 金融
- 旅行関係
- 総務
といったものが挙げられます。
というわけで、ADHDのあなた向けの適職についてまとめました。
これらはあくまで、大まかな考え方なので、
必ずこういった選び方をしなければいけないわけではありません。
- 自分の興味や関心のあるもの
- 自分が仕事として提供できる得意なもの
- お金が発生するものとして、世間に仕事として認知されている活動
といったくくりで考えてみた上で、自分に向くものを探すことをおすすめします。
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